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元氣メグル日々 エリカのブログ

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「骨たち」とBlack lives matter

5月横浜市立図書館は完全休館。何度か借りて読んだジンバブエの作家ホーヴォエのこの作品を、買ってしまった。
独立戦争の15年間のゲリラ達、白人農場で働く黒人、帰る場所もない孤独な白人、どれも救いようがない悲しさの本で手元に置きたくなかった。しかし、過去何度か読みたくなって借りてしまうのは、ショナの伝統的な逸話や風習、風景が織り混ぜられ、とてもショナ的で美しい文章で、ジンバブエを思う時に読みたくなるためだ。
ジンバブエの白人は今でも帰る祖国もなく孤独な雰囲気。ショナ人は、西洋への憧れも強いのに、搾取されてきた長い歴史に警戒心や被害者心理があって、どこか西洋人に対し矛盾した複雑な思いをのぞかせる。90年にも渡る植民地支配と2回の蜂起(チムレンガ)の歴史は、今もショナの人々に影響を与えている。
そして、南アフリカにしろ、ジンバブエにしろアパルトヘイトが終わっても、人種の差は経済格差をも表している。黒人国家となっても、多くの黒人は変わらず貧しく、白人は経済的豊かさを維持している。

私は、今BlackLivesMattterの運動も関心深く見つめている。
娘を妊娠して帰国したら叔父に「黒人は奴隷の子孫だ。そんな子供は就職にも結婚にも差別されて、苦しむだろう。そんな子を産むのか」と言われて、当時大変なショックを受けた。
奴隷として連れていったほうには過ちがあり恥じるべきだが、歴史的にアフリカの人が恥じることは何もない、というのが私の認識だった。叔父さん、心狭いね勉強不足だね、と思った。
私は、何より子供の父親とその文化を愛していたから、子供が社会の中で差別されるなど、考えもしなかった。
子供が産まれ、私とショナの文化はもっと深く揺るぎないものになった。子供の存在は、文化や人種や肌の色やすべての違いを越えて、混じりあって行ける平和の象徴でしかなかった。
娘が保育園や学校や何も言われなかった訳ではない。しかし、私は、「アフリカを愛し、ジンバブエの文化も人も愛し、あなたが産まれたのだから、アフリカはどれだけ美しいか教えてあげなさい。」と言ってきた。
世界は、利権争いや分断があり、差別もある。でも、未来は、娘たちのように、違いを越えて愛によって産まれてきた子供たちによって、協調し尊敬しあう平和な世界へ変わっていくことができると、私は信じている。


| アフリカ、ムビラ | 01:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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