子育てについて
子育てについて
夫には私との娘を含めて、8人の子がいる。3人の娘は前妻が引き取り、22歳の長女は結婚してハラレにいるので、今一緒に暮らしているのは、19、14、10歳の男の子だ。
その中で19歳のベナートは彼が15歳の時に夫が認知して引き取った。この子を最初の妻が妊娠した時認知せず離婚し、この子は母親のリンガ村内の実家で暮らしていたが、成長してみたら夫に似た長身で夫が自分の子と認めたというアフリカらしい話。このベナートは、小学校の過程を修了していない。引き取った時、小学校に行くかと尋ねたが、今さら小さい子に混じって行きたくないと言ったようだ。
夫は小学校の時に、独立戦争を挟んでいるので、5年間学校に行けず、学校に復帰したとき同級生たちは年下だった。夫がセコンダリー4年生を終了したのは、21歳の時だった。しかし、ジンバブエが独立できた時、独立前は学校に通えなかった大人たちも勉強したがったので、プライマリー、セコンダリーの基礎教育はかなりの幅広い年齢層だったと夫は話していた。だが、今は時代は変わり、学校では同年齢の子が揃って勉強している。
夫は、ベナートが18歳の成人を向かえた時に、自分の畑の一部を預け、野菜の種や肥料をあげて言って聞かせたという。もう、成人したのだから、服や食事をあげて、お前を養うことはしない。自分で稼いで暮らすべきだ。お前は学校をでていないにだから、自分の力で商売をして収入をつくらなけてばならない。そして、畑で野菜を育て、売っていくことを指導していったという。
ベナートは、この一年で自分で畑の世話をして、野菜を売って、携帯電話を持ったり、自分で服などを買うようになって、大変成長していた。夫の農園のタバコなどの収穫、加工も夫がいなくても、一手に任され働いている。夫不在の時、穴を掘って新しいトイレを一人で作ってくれた。今は川で素焼きのレンガを作っている。1000個35$で売れるので、6万個作ると朝から晩まで川にいる。父親を見習っているのか、髪型までラスタにしている。
夫は、子育てとは、この子が自分の力で生きていけるように導くことだと言った。私も本当にそうだと思う。
ジンバブエでは、小さい時から台所、牛の世話、畑の仕事を手伝わされる。ベナートなど、植物の収穫、加工についてよく知っていて、生活の知恵を身につけている。日本の小学生、中学生は、生活とかけ離れた勉強ばかりのように思う。自分の将来仕事をしていく姿や、生活する技術を身につけずに育ってしまう。
そして、日本は学校教育から外れたものは、就職も難しく、貧困層になってしまう。しかし、農業を国民の8割程度がしているジンバブエでは、ベナートの様に小学校の過程が修了できていなくても、農業をやって自給自足と足る収入を得て、結婚して家庭を持てるのだ。
日本も農本主義を復活させて、消費を教えるのではなく、生活とは生産することだと、食を自給自足することを国民一人一人が目指さなくては国家は弱体化してしまうと、ジンバブエにいると思う。
このベナート、小学校を修了していないのに英語が話せ、私とのコミュニケーションは問題ない。夫がいないとき、本当に頼りになる子なのだ。16歳の夫の妹に当たるムナーシェも家族の一員だが、セコンダリーの3年生なのに、英語がまともに話せなくて、家事を協力してやっているが困ることがある。
ベナートをみていると、学校教育だけで人の能力は育って行かないことがよく感じられる。
この二人。19歳や16歳は、思春期だ。ベナートは、自分の収入になることに夢中で仕事をしていて、農園の整備や薪集めなどの家の仕事を後回しにする。夫は、自己中心すぎると思っているが、折角芽生えた彼の稼ぐ意欲を削ぎたくないので、様子をみている。16歳のムナーシェも、村ではこの歳で結婚する女の子もいるので、ボーイフレンドを作って家出をしてみたり、問題を起こした。でも、夫は以前のように打ったり強く叱ったりせず、よい夫を選べるように慎重に異性と付き合うように、学業を大切にするように、言い聞かせていた。思春期の扱いは、日本もジンバブエも変わらず難しいものだ。
夫には私との娘を含めて、8人の子がいる。3人の娘は前妻が引き取り、22歳の長女は結婚してハラレにいるので、今一緒に暮らしているのは、19、14、10歳の男の子だ。
その中で19歳のベナートは彼が15歳の時に夫が認知して引き取った。この子を最初の妻が妊娠した時認知せず離婚し、この子は母親のリンガ村内の実家で暮らしていたが、成長してみたら夫に似た長身で夫が自分の子と認めたというアフリカらしい話。このベナートは、小学校の過程を修了していない。引き取った時、小学校に行くかと尋ねたが、今さら小さい子に混じって行きたくないと言ったようだ。
夫は小学校の時に、独立戦争を挟んでいるので、5年間学校に行けず、学校に復帰したとき同級生たちは年下だった。夫がセコンダリー4年生を終了したのは、21歳の時だった。しかし、ジンバブエが独立できた時、独立前は学校に通えなかった大人たちも勉強したがったので、プライマリー、セコンダリーの基礎教育はかなりの幅広い年齢層だったと夫は話していた。だが、今は時代は変わり、学校では同年齢の子が揃って勉強している。
夫は、ベナートが18歳の成人を向かえた時に、自分の畑の一部を預け、野菜の種や肥料をあげて言って聞かせたという。もう、成人したのだから、服や食事をあげて、お前を養うことはしない。自分で稼いで暮らすべきだ。お前は学校をでていないにだから、自分の力で商売をして収入をつくらなけてばならない。そして、畑で野菜を育て、売っていくことを指導していったという。
ベナートは、この一年で自分で畑の世話をして、野菜を売って、携帯電話を持ったり、自分で服などを買うようになって、大変成長していた。夫の農園のタバコなどの収穫、加工も夫がいなくても、一手に任され働いている。夫不在の時、穴を掘って新しいトイレを一人で作ってくれた。今は川で素焼きのレンガを作っている。1000個35$で売れるので、6万個作ると朝から晩まで川にいる。父親を見習っているのか、髪型までラスタにしている。
夫は、子育てとは、この子が自分の力で生きていけるように導くことだと言った。私も本当にそうだと思う。
ジンバブエでは、小さい時から台所、牛の世話、畑の仕事を手伝わされる。ベナートなど、植物の収穫、加工についてよく知っていて、生活の知恵を身につけている。日本の小学生、中学生は、生活とかけ離れた勉強ばかりのように思う。自分の将来仕事をしていく姿や、生活する技術を身につけずに育ってしまう。
そして、日本は学校教育から外れたものは、就職も難しく、貧困層になってしまう。しかし、農業を国民の8割程度がしているジンバブエでは、ベナートの様に小学校の過程が修了できていなくても、農業をやって自給自足と足る収入を得て、結婚して家庭を持てるのだ。
日本も農本主義を復活させて、消費を教えるのではなく、生活とは生産することだと、食を自給自足することを国民一人一人が目指さなくては国家は弱体化してしまうと、ジンバブエにいると思う。
このベナート、小学校を修了していないのに英語が話せ、私とのコミュニケーションは問題ない。夫がいないとき、本当に頼りになる子なのだ。16歳の夫の妹に当たるムナーシェも家族の一員だが、セコンダリーの3年生なのに、英語がまともに話せなくて、家事を協力してやっているが困ることがある。
ベナートをみていると、学校教育だけで人の能力は育って行かないことがよく感じられる。
この二人。19歳や16歳は、思春期だ。ベナートは、自分の収入になることに夢中で仕事をしていて、農園の整備や薪集めなどの家の仕事を後回しにする。夫は、自己中心すぎると思っているが、折角芽生えた彼の稼ぐ意欲を削ぎたくないので、様子をみている。16歳のムナーシェも、村ではこの歳で結婚する女の子もいるので、ボーイフレンドを作って家出をしてみたり、問題を起こした。でも、夫は以前のように打ったり強く叱ったりせず、よい夫を選べるように慎重に異性と付き合うように、学業を大切にするように、言い聞かせていた。思春期の扱いは、日本もジンバブエも変わらず難しいものだ。
| ジンバブエでの日々 | 03:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑